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『空の哲学』矢島羊吉(NHKブックス)

『空の哲学』矢島羊吉(NHKブックス442)

昭和58年(1983)7月20日初版発行
247頁

著者は倫理学者。

ナーガールジュナ(龍樹)の『中論』に説かれた空(くう)について解説し、論じる。

文章は(すこし硬いけど)わかりやすいのだが、全体的に無駄な重複が多く、構成の点でも整っていない。

空の思想に興味のある人には、筆者は、『空と無我―仏教の言語観』をおすすめする。

ニーチェの「ディオニュソス的肯定」の解説(p.160-162)は中々良い。

以下の箇所はわかりやすくためになった。

p.31
ニーチェによれば、形而上学は矛盾に富む生成変化のこの世界の彼岸に、永遠不変の真実在を想定して来た。そしてこの超越的な実在に対し、この生の世界の一切は、実在性のない単なる現象すなわち仮象とされて来たのである。しかし実は形而上学が彼岸にあるとする真実在こそ捏造された、実在性のない仮象なのである。このことが洞察されると、仮象と区別された実在はどこにもないことになり、仮象という規定は意味を失うことになる。

ニーチェはこのような考え方で、生成変化の矛盾に富むこの自然的な生の世界を、あるがままに肯定しようとしたのである。それがディオニュソス的肯定である。(略)ニーチェはこれをニヒリズムの自己克服とも呼んでいる。


[参考] 
空と無我 講談社現代新書[amazon]

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